法人設立者 原 宗一(現 当法人 名誉理事長)が、平成9年3月4日、社会福祉法人 共生会を設立して以来20年の月日が経過いたしました。地元、阿波市をはじめ徳島県、各関係機関の皆様からの温かいご支援、ご協力を心から感謝いたします。
法人設立後、重度の身体障がいを持たれた方が医療機関の退院を余儀なくされ、在宅での生活に困難を生じることがないよう「身体障害者療護施設 すみれ園(現名称:障がい者支援施設 すみれ園)」を平成10年4月1日に開園いたしました。その後、平成12年10月1日、阿波市・吉野川市からの委託を受け、在宅障がい者・児の福祉的ニーズをくみ取るため、相談支援の力を有した「中央広域障がい者生活支援センター はくちょう」を開設し、その翌年、平成13年4月1日には「障害者通所授産施設 かがやき(現名称:障がい者就労支援センター かがやき)」を開所し、一般の事業所では働くことが困難な障がいがある方でも「皆と同じように働きたい」という思いを大切にした福祉的就労支援を行っております。
その後も地域の障がい者のある方からの在宅で暮らしたいというニーズ及び大規模災害時には地元の障がい者・児の福祉避難所として増築を行い、平成14年10月1日「通所型A型・防災型地域交流センター すみれ園」を造設いたしました。また、平成20年11月には、ご利用者の重度化に伴い、多様なリハビリテーションを提供できるように「すみれ園 リハビリセンター」を造設いたしました。平成24年4月1日には「食彩工房【彩市場】かがやき」を造設し、かがやきで就労されるご利用者の多様な障がいに合わせて働きやすい環境作りを行い、菓子・惣菜製造スペースの拡大、作業工賃の向上に向けたさらなる取り組みを行いました。
そして、平成29年4月1日、かけがえのない子どもたちの幸せをいちばんに考え、ご家族や各教育機関とともに寄り添い子育てを応援できる多機能型児童支援サービスを提供できる「障がい児通所支援事業所 きらら」を開所いたしました。同時に、かがやきご利用者の食堂拡張に合わせ、多目的交流スペース「きららカフェ」をオープンいたしました。かがやきで働くご利用者が地域住民の憩いの場となるカフェで、その有する能力を十分に発揮し、障がいの有無にかかわらず、地域の皆様との繋がりや絆、ふれあいを大切にしながら働くことの喜びを得られる場所であり、また大規模災害発生等の有事の際には、食料等の災害備蓄品を確保し、被災された地域の皆様を支援できる機能を備えた場所として、当法人施設が有する機能を地域の皆様のために有効に活用していただけるよう、さらなる歩みを続けております。
私は、当法人の理念であります「障害の有無にかかわらず共に育み・共に喜び・共に生きる」地域に根ざした障がい者・児支援施設を運営することで、ご利用者の皆様が住み慣れた地で過ごすことができるよう努めて参りました。
昨今、社会福祉には極めて多様なニーズがあり、地域におけるボランティア事業や各施設設備の開放、福祉体験等といった貢献活動も、社会福祉法人で推進して行動することは重要なことであると認識しております。法人運営においても時代の変化に応じて経営改革を推し進めていくことで、地域住民の皆様方やご利用者のご要望にお応えし、福祉サービスの向上を実行し続ける所存でございます。
今後とも、関係各位の皆様方には温かいご支援、ご協力を賜りますよう心からお願いを申し上げ、また皆様方の今後、益々のご健勝とご多幸を心からご祈念し、ご挨拶とさせていただきます。
社会福祉法人 共生会
理事長 原 照代